ゆっくり2日かけて読書した。
小池真理子さんの
『月夜の森の梟』
読み終えてから
本にソフトアクリルカバーをかけた。
この本は繰り返し読む、
大切に扱わなければならない一冊、
そう思ったからだ。
30年近く前に病気で亡くした娘のことと、
末期癌の診断がおり、
闘病する父に
真正面から寄り添い
看送った日々のことを思い出しながら
読み進めた。
固い蓋をした喪失感に
向き合うことができた。
かけがえのない人を亡くし
何十年経ったところで
喪った人への思いが
深ければ深いほど
どうにもならない哀しみがある。
この本を開いている間だけは
安心して喪失感に浸れる。
そんな貴重な場所を
見つけてしまった。
書いてくれた小池真理子さんと、
夫の藤田宜永さんに
大変感謝している。